“プレバト俳句”再視記(さいじき)

バラエティ番組「プレバト」の人気コーナー『俳句ランキング』を振り返り。芸能人たちの才能と、毒舌・夏井いつき先生の評価や、いかに!?

対外試合『子規と野球』(9/21放送分)

time 2017/09/22

名人・特待生(フルポン村上・ノンスタ石田・フジモン)から成る“プレバト!”チーム、初の対外試合。
相手は、『俳句甲子園』の優勝校、すなわち高校生日本一である開成高校チームです。
一人ずつの対戦で3回戦勝負。
対戦は、質疑応答の上、俳人の先生11人による多数決で勝敗を決定します。


◎俳句テーマ『子規と野球』

第一回戦


先攻::フルーツポンチ村上[プレバト!]

野球部の 従兄の素振り 盆の月

解説:素振りをしている野球部の従兄を、お盆で集まった親戚一同が温かく見守っている、そんな様子を詠んだ一句。


板倉(開成):この句を夏井先生が見たらきっと『素振りをしない野球部員がいたら連れてこい』って言うと思うんですよね。これは、上五・中七が当たり前すぎたのではないでしょうか。
村上:野球部はだってピッチング練習もしますし、野球部の従兄だけは家族とのご飯を早く終わらせて素振りをしにいく、というところに、それを喜ぶおじいさんがいて、ここに書かれていないところを広げてほしいです、その宇宙を。
山下(開成):だったら、そのおじいさんを詠んでくれたらいいと思うんですよ。やっぱり“野球部の従兄”というフレーズに対して、“盆の月”って季語が動いてしまうと思うんですよ。凡人の域に収まってしまったのではないでしょうか。
村上:(無言で睨む。。。)


後攻::キャプテン・山下真[開成高校]

サイダーの激し 野球に負けてきて

解説:サイダーの泡の激しさを、試合に負けた野球部員の心模様と照らし合わせた一句。


石田:そもそも僕、野球経験者なんですけども、野球に負けて飲むのはだいたいはポカリか、アクエリアス。(周囲爆笑)サイダーに頼り過ぎたかんじがあるな、と。
チームメイト(開成):野球に負けたあとのサイダー、絶対なんか激しい、飲んだ時のシュワシュワ感というか、ここにギャップというか、ユーモラスな目線が見えると思うんですよ。(プレバトチームは)この試合負けたあときっとサイダー激しいですよ。
一同:(笑)


[プレバト!]6-5[開成高校] ⇒プレバトチーム勝利♪

神野紗希先生:“盆の月”からスタートして評価しました。“盆の月”という非常に渋い季語の中で“野球部の従兄”という、いまをまさにときめく青春を過ごしている人をクローズアップした、そんなお兄さんへの憧れ、その憧れが先祖たちへも静かにつながっていくようなところが、大きな家族を感じさせる良い句だなぁ、と。
夏井先生:(勝敗を分けた)ポイントはね、上五“野球部の”というところを、マイナスとするか、あまり評定に入れないか、ここが分かれ目になった。ここをマイナス評価した先生は人物の説明になってると、この従兄は野球部なんですよと説明している、映像の言葉ではないと考えた先生たちは評価が低くなる。
「サイダー」か「アクエリアス」か、はどうでもいい話。
一同:(笑)

第二回戦


先攻::部内のセンスNo.1・筏井悠[開成高校]

ユニフォーム ましろきままに 夏の果

解説:ユニフォームが真っ白いまま、最後の夏が終わってしまった寂しさを詠んだ一句。


石田:補欠のまま引退してしまったということなんですかね? 補欠でも3年生やったら試合用のユニフォームは汚れてるんですね、真っ白いまま引退することはなんて絶対ないんですよ。ということは、1年生なのかなぁと思うんですよ。そうすると“夏の果”があんま生きてないなぁ、あんまり深くないなぁと思います。
一同:(拍手)


後攻::NON STYLE石田[プレバト!]

秋天を抜け 百年をゆく飛球

解説:秋の高い空を突き抜けるような飛球、そのさまを百年の時を超えてゆくかのようだ、と思いを馳せた一句。


板倉(開成):“抜け”という言葉をどうして使われたんですか?
石田:秋の空はすごい高いんですよね、それを飛球がパーッと飛んでゆく、“飛球”は子規が作った言葉ですね、それが百年を超えていく感じを“抜ける”という表現で、百年後続いてきました、この先百年も抜けていくんじゃないかとつもりで作りました。
板倉(開成):飛球ってなんだかわかってますか、フライですよ。キャッチ出来ちゃうわけですよ。弾の選び方がよくなかったかなと思うわけですよ、ホームランの方がよかったんじゃないでしょうか?
石田:秋の空の高さを一番感じるのは“飛球”なんです。そしてこれは下りてくるところを詠んでない、上がっているところを詠んでる、落ちることは無視してください。
一同:(笑)


[プレバト!]7-4[開成高校] ⇒プレバトチーム勝利♪

高橋睦郎先生:やっぱりこれは(野球を)やった人とやってない人の差です。
夏井先生:勝ちましたね。石田さんの句ですけども、子規に対する大いなる挨拶句として、とても気持ちよく描けているんじゃないかなと思います。

第三回戦


先攻::FUJIWARA藤本[プレバト!]

少量の 秋の来ている 外野席

解説:夏の終わりにさしかかる頃、外野席にいる人や景色に、わずかな秋の兆しが訪れていることを“少量”と表現した一句。


後攻::高校生No.1俳人・岩田奎[開成高校]

試合果つ 二百十日の バット置き

解説:“二百十日”とは、立春から数えて二百十日目、9月初旬、厄日の多い日を指す季語。


[プレバト!]4-7[開成高校] ⇒開成高勝利♪

夏井先生:どっちもいい句だったんです、これは。”外野席”の句も本当によくできている、感心致しました。で、なにが微妙に違うかというと、岩田君の“二百十日”って季語の使い方が非常にうまいんですね。どこにも「試合に負けた」とか「試合が荒れた」とか書いてないのに、“二百十日のバット置き”という表現だけで、どんな試合だったかある程度想像できてしまう、と。
関悦史先生:(フジモンの句は)良い句だと思いました。句の言葉を見る限り、人の気配があんまりないですね、この外野席は。人の姿はあんまり見えない、“秋の来ている”の“秋”が抽象的にもかかわらず“外野席”という舞台設定に支えられて、この抽象的な「秋」は肉体化していると思います。
フジモン:ほら、(プレバト!は)夏井先生辞めて関先生になってもらおうよ! ね、関先生?
関先生:いつでもお受けします。
一同:(爆笑)

♯♯♯

豊崎アナ:開成高校に、2勝1敗で勝利、という結果でした!!
浜田:勝利は勝利でよかったですよね、そういう意味では。先生、でも全体的に、プレバトチームが勝つと思ってました?
夏井先生:思うわけないじゃないですか。でもね、これだけね、着々と努力してきたってのが、俳句の愛好家があれだけいっぱいいる前で証明できたというのは、本当に嬉しかったですね。
浜田:期待してなかったのに?w
夏井先生:全然してなかった!
一同:(笑)

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